リッチOL小説~25歳、ショップ店員、ちえりの場合②~

リッチOL小説~25歳、ショップ店員、ちえりの場合②~

次の日は月一の恒例イベントとなった映画デートの日であった。ちえりの27歳の誕生日のお祝いも兼ねていた。

ここ最近の二人のデートスポットは、二人の家からも近い二子玉川であった。

 

土日は活気もあるが、品もある。

映画館もある。

 

映画は彼の好みに合わせたアクション系を観る事になった。

あまり期待していなかったが、正直かなり面白かった。

感想を話し合う為少し混雑しているカフェに入り、飲み物を注文した。

 

「習い事はどう?」

「楽しいよ。昨日の研修で知ったんだけど、私でも家を買える可能性があるんだって。」

「家?家を買うの?」

 

彼の目が驚いた表情になる。

「もちろん今じゃないよ。でも可能性がある事は良い事だよね。」

「それでもローンを組むならそれは借金だよ。奨学金だって返さなきゃいけないのに。どうやって返していくの?」

 

「だから、今はまだ買えないし、買うかも分かんないよ。」

 

二人の空気がこんなに張り詰めたのは初めてだった。

 

「前にも言ったと思うけど、ちえりは人が良いから。心配なんだよ。」

 

心配してくれるのは嬉しいけど…初めから否定されるのは悲しい。

 

「心配してくれるのは嬉しいけど、これから必要になる知識だし、智くんにも必要な事だと思う。私たちの今後の為にも一緒に勉強しない?」

 

「今後っていきなり言われても…」

 

いきなり?

 

「私たち付き合って1年半だし、そろそろ今後の事考えても良い時期だと思うんだけど」

 

彼の返事は歯切れの悪いものであった。

コーヒーはすっかり冷めて美味しくなくなっていた。

 

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あの時もう少し私の気持ちをしっかり話す事ができたら良かったな。

こないだのデートを振り返りながらちえりは思っていた。

 

彼はいつも味方でいてくれた。

仕事でデートがキャンセルになった時も、転職活動をすると言った時も。

しかしどうやら今回ばかりは違うらしい。

 

二人映画の後に延々と感想を語り合っていた頃を懐かしく感じた。

まだ付き合っていなかった頃、二人で映画を観に行った事があった。

 

映画が終わった後、二人で居酒屋に向かい、お酒を飲みながら今日観た映画の事を話した。

二人とも意見が同じ時もあれば、違う時のほうがほとんどで、そんな他愛のない話をする時間が好きだった。

 

でも今は、ちえり自身それだけでは満足できていなかった。

共通の趣味や嗜好だけで繋がっている関係は終わりを告げようとしていた。

 

 

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新年を迎えた。迎えてしまった。

 

ちえりと智くんはあのデート以来、会う事のないままお互いの実家に帰省していた。

 

九州の実家でちえりは遠く、東京の実家で過ごす彼に思いを馳せた。

 

地元の友だちと遊ぶとラインで話していた通り、「明けましておめでとう」のライン以降彼からの連絡は途絶えていた。

 

なんだか、嫌な予感がする。


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