リッチOL小説~35歳、独身、理紗子の場合①~

リッチOL小説~35歳、独身、理紗子の場合①~

リッチOL小説~35歳、独身、理紗子の場合①~

理紗子からすると、ここから人生はずっと坂を下り続けるような感覚だった。

 

気づけば26歳。

 

結婚相手をしっかり吟味していたらあっという間に30歳がやってくる。

 

理紗子の会社は先進的なホワイト企業だからか、女性でも管理職の人がちらほらいる。

 

でも、全員アラフォー独身。

 

うかうかしていればあっという間におひとり様コースになってしまうと焦った理紗子は婚活に力を入れ始める。

 

港区主催の街コン、友達の紹介、アプリ、同業での同期会・・・・

軽く20名を超える男性とデートをしてみた。

 

しかし、真山と付き合うことですっかりハイクラスな環境やラグジュアリーなレストランになれてしまった理紗子には、普通の20代後半のカップルの過ごし方は苦痛と思えるほどだった。

 

真山を知って年収1000万円がいかに大したことないかを知ってしまったからか、

もはや周りにいるような年収500600万円の普通のサラリーマンと付き合うのなんてありえないとすら思っていた。

 

「結婚するなら絶対年収3000万円以上じゃないとイヤ!」

 

理想を曲げずに来てみたら、35歳の誕生日はあっという間にやってきてしまった。

 

もはや理想としているような相手との結婚の可能性は0に近いということはさすがの理紗子も悟っていた。

 

だからといって、仕事に生きる!女性部長になってみせる!なんて気概も情熱も13年間のOL人生で消えていってしまった。

 

結婚もしていない、仕事にも打ち込めない。

 

なんだか自分がとてつもなく無意味な人間に思えて、

これからどう生きていけばいいか分からなくなってしまった。

 

何かにすがりたくなって、恋愛運が上がるという神社を巡ったり、

引き寄せの本を読んでみたり、自分を見つめるノート講座なんてものまで受けてしまった。

 

でも何も変わらない。

 

いつもの毎日に突然玉の輿婚のチャンスが舞い込んでくるわけもなく、

ヒット間違いなしな新商品のアイデアがふってくるわけでもない。

 

目標もなく、毎日をなんとなく、せわしなく生きる日々。

 

通勤途中、ふと目についた「人生100年時代」の広告。

 

「こんなからっぽな人生があと65年も続くなんて」

 

思わず声が出てしまった。

そんなこと考えるだけでめまいがした。

 

しかし、その広告を目にしたわずか2時間後に

理紗子のこれからの人生を決める出来事が起こるとは、

この時の理紗子はまだ知る由もなかったのだ。

 

次回:理紗子に訪れる新たな目標とは!?


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